SPECIAL

TVアニメ『キリングバイツ』
12週連続インタビュー
第8回 中村悠一(ティガ役)・小野友樹(レオ役)

――第8話の放送が終了しました。改めて第8話のあらすじをご紹介お願いします。

中村 「ラーテル」と「ティガ」や「ラビ」と「ゴリラ」の戦いが同時に盛り上がった回でした。その裏では「獣獄刹(デストロイヤル)」の裏にある財閥間の政治的な争いが描かれましたね。そしてBパートはアニメオリジナルとして、「レオ」と「ティガ」の過去が明かされました。

――8話のアフレコに参加されてのご感想をお聞かせ下さい。

中村 『キリングバイツ』自体が、人間の闘争本能を肥大化させて表現しているような作品ですが、その中でも「ティガ」は自分の力に多大な自信を持っていますよね。「ティガ」の「誰よりも強い」という自信が打ち崩される回で、僕としてもこの展開があった上での「ティガ」だと思います。第8話は「ティガ」にとって大事なエピソードだと感じました。

小野 「レオ」は初回でいきなりドーンと出て来てドーンとやられてしまい、それ以降は裏に回っていたわけですが、久しぶりに存在感を出せた回だと思います。原作ではあまり触れられなかった「レオ」と「ティガ」の2人の過去でしたが、アニメはオリジナルの回想になっています。ここで今まで明かされなかった2人の関係や、ライバル同士となった過去にしっかりと触れられたので嬉しかったです。

――「ティガ」と「レオ」は強者にしてライバル同士ですが、相手キャラの尊敬できる部分、苦手な部分などはありますか。

中村 「レオ」のことを全部理解しているわけではないので難しいのですが、大河は尊敬というより「レオ」が強いからライバルとして認めているし、超えるべき存在として見ているのだと思います。

小野 僕から見た「レオ」も、獣化など関係なしに「ティガ」の持つ潜在的な強さに一目置いているのかな…と思います。

中村 逆に「レオ」の飄々としていて、「ティガ」がストレートにぶつかろうとしているのに、のらりくらりとかわされてしまうところは苦手なのかも知れませんね。これは僕自身の話でもありますが、自分がぶつけた分と同じ熱量を、相手にもぶつけ返してもらいたいんですよ。

小野 「ティガ」の苦手なところは、「レオ」が「ラーテル」に負けた理由を「あいつは様子見だったから負けたんだよ!」とズバッと説明する性格ですね。「レオ」がどう思ったかは分かりませんが、僕はそこまで言い当てられたら恥ずかしいです(笑)。

――ティガがレオをライバルとして常に意識しているように、お二人にとって目が離せない人物はいますか。

小野 実は若干、悠一さんを意識しています。オーディションなどで手ごたえがあっても、結果を見ると「あ、悠一さんに決まったんだ!」みたいなことが良くあるんですよ(笑)。僕がデビューしたての頃にご一緒した作品からお世話になっているので、今作で因縁のあるキャラクターを演じられたのは凄く嬉しかったです。

中村 僕は他人をライバルだと思うことはあまりないです。役者というものは皆それぞれ違うスペックを持っているし、独自のパフォーマンスを行えるものだと思っています。だから受けた役が他の方に決まっても、個性が合致したからその人に決まったのだと受け止めています。
ただ、世界的人気のファンタジーRPGゲームの僕の好きなキャラクターの声を小野くんがやっていると知ったときは悔しかったです(笑)。

小野 ひいいい! まさか、そうだったんですね。なんか恐縮でございます。

中村 悔しいとは思うけど、このキャラが好きだからといって、自分の方がそのキャラの声にふさわしいとは全く思っていないし、そういう点ではあまり気にしていないんです。

――ありがとうございます。それでは、お二人が演じているキャラ以外に気になるキャラはいますか?

中村 角供の3人から目が離せないです。「コブラ」役の吉野裕行さんがクズの役を演じていたり、「ゲッコー」役の本田貴子さんが顔をゆがめながら汚い言葉を吐いたり。小西克幸さんの「クロコダイル」がやたらカッコ良い悪役だったりと、各々のキャラが立っていて面白いです。また、原作を読んだ時の「ゴリラ」の展開が衝撃的すぎて覚えています(笑)。昔、原作の村田先生にお会いしたときにもそのお話をしていたので、アニメでも注目しています(笑)。

小野 僕は押絵ちゃんです。本編では凄惨な戦いをしているのに、押絵ちゃんのパートは必ず平和が約束されていますからね。あそこはやっぱり『キリングバイツ』におけるオアシスだと思います。


――もしご自身が獣化するなら、何の動物が良いですか?

小野 僕は高い戦闘力よりも空を飛びたいので鳥が良いですかね。

中村 あ、僕も思いました! 我々は自力で飛べないですからね。飛行機とかヘリコプターなどは落ちる可能性があるけれど、鳥だったら撃たれない限り安心です! あとは、カラスとハトは嫌う人も多かったり、ビルの壁にぶつかったりするのでちょっと…。

小野 キジもすぐに撃たれちゃうからキジも除外かな(笑)。安全な高いところまで飛べて、捕食されない強い鳥が良いです。鷹とかトンビとか!

――いよいよ「獣獄刹」も佳境に差し掛かる次回、第9話のご紹介をお願いします。

中村 やはり「ラーテル」VS「ティガ」の戦いですね。これまでの「ティガ」の戦いはまだ余裕のある戦いでしたが、この「ラーテル」戦以降は彼も本気で戦わないと負けるかもしれないという戦いになっているので、盛り上がると思います! そして全く喋らない城戸が、「ラーテル」と「ティガ」の戦いに乱入してきます。今回のアニメでは城戸が重要な敵として立ちはだかるので、彼の持つ能力や戦い方などに注目しつつ、「ラーテル」だけでなく、「ティガ」や他の獣闘士(ブルート)たちが城戸にどう挑むのかを見て頂きたいです。「獣獄刹」が始まってからエッチなシーンも度々あって、吉野さんが「これって放送できるの?」と心配していました(笑)が、ここからはハードな展開が続きます。

――最後に視聴者へメッセージをお願いします。

中村 『キリングバイツ』は、人間の欲望に凄く忠実な作品だと思います。そういうところが爽快だったり楽しいという単純な気持ちで見て頂けると嬉しいです。その中で各々の動物の能力といった豆知識まで覚えられるので、動物園などに行った時の楽しみが増えると思います。また諏訪部さんナレーションが素晴らしい! あんなにテンションの高い諏訪部さんはあまり見たことがないので、その辺も注目して頂けると嬉しいです。

小野 『導け!オシエちゃん』のコーナーでは、最後に諏訪部さんが「押絵ちゃんは獣人でも何でもない!」と締めて下さいますが、そのナレーションのテンションが最終回に向けて段々と上がっていきます。ぜひ最後まで見て頂きたいです! 本編は「デストロイヤル」の裏で大人たちが醜い争いを続ける中、予想もしなかったことが起こりますので、今後も楽しんでもらえたら嬉しいです。引き続き応援よろしくお願いいたします!