TVアニメ『キリングバイツ』12週連続インタビュー
第4回 羽多野渉(野本裕也役)
――第4話の放送が終了しました。改めて第4話のあらすじや見どころの紹介をお願いします。
羽多野 「獣獄刹(デストロイヤル)」が始まり、獣闘士(ブルート)たちの活躍が見どころの一つだと思います。野本は日本の社会を裏から牛耳っている財閥に属する、頭脳戦に長けた歴戦の出資者(プレイヤー)たちと同じ土俵に立ち、どう「獣獄刹」を戦い抜けば良いのかヒトミに教えてもらいます。そして彼らが編み出した作戦が「思考停止作戦(オペレーション・アンシンク)」です! 実際に戦うヒトミが自分を動かす野本に対して画面越しに指示を送るという、全く頭脳を使わない作戦なのですが、本来「獣獄刹」は獣闘士と出資者2人1組の戦いなのに、野本が自分の命運を完全にヒトミに投げている部分が驚きでした!
でも原作ファンの羽多野渉的には、ヒトミとジェロム本郷の第一戦(ファーストバウト)にも注目して欲しいです。ここで「ラーテル」の底知れない強さが見られます。さらにヒトミは、他の獣闘士を上回るほど異常な勝気を見せるので痛快です!
――ここまで野本を演じきてのアフレコの感想はいかがですか?
羽多野 野本を演じるにあたり、全編を通して苦労はありませんでしたね。野生に対する驚きや恐怖を素直に表現しました。彼と同調しながら「凄いな!戦っているなぁ!」と震えながら見ていたと思います(笑)。第4話での「獣獄刹(デストロイヤル)」の会場は、平凡な彼にとっては異世界なので、ひたすら翻弄されていました。そこで素っ頓狂な声を上げるのか、逆にシリアスなリアクションを取るのかに関しては繊細に考えさせて頂きました。
またディレクターさんと相談して「思考停止作戦(オペレーション・アンシンク)」という台詞までの前振りをカッコよくすることで、お芝居と言葉の内容にギャップが生まれて、原作の村田先生にも喜んでもらえました!
――アフレコ現場の様子はいかがでしたか?
羽多野 僕もそれなりにキャリアを重ねてきたため、他の作品の収録では、中間辺りの年齢にいることが多いんです。ところがこの現場は先輩が多く、そんな方々が第一声から個性を出してくるので、聴いていて鳥肌ものでしたね。キャラクターに吹き込まれる一言一言に感動してしまい、改めて「声優になってよかった」と感じる現場でした。そんなピリッとした空気の中で僕は、野本として緊張感のない声を上げなくてはならず、非常に緊張していました(笑)。
――先程原作ファンというお話もありましたが、そんな羽多野さんから見て、アニメになって印象が変わったキャラクターはいますか?
羽多野 三門陽湖の印象がだいぶ変わりました! 演じられている潘さんの魅力が加わったからですかね。リアクションも凄くて、原作の色っぽさをさらに飛び越えていました。他のキャラクターも本当に素晴らしいキャスティングで、配役がどれもピッタリなんですよ。特に家中さん(岩崎役)の「コングラチュレーション!」という台詞が不気味で、夢に出てきそうなくらい怖かったです。この現場で、ベテラン声優さんたちが本気で楽しみだしたらこんな凄いお芝居になるのかと見せつけられました(笑)。
――第4話は野本の「ヒトミにお任せ感」が発揮された回ですが、信頼関係という面で、野本にとってヒトミはどのような存在ですか?
羽多野 そもそも第1話で野本とヒトミはひどい出会い方をしていて、あの時殺されていてもおかしくなかったんですよね。けれど生かしてくれたヒトミは、野本にとって全てを捧げるに値する存在になったのだと思います。その後も野本の命を守ってくれていますしね。逆にヒトミにとっての野本は、この時点では全くわからないです(笑)。でも一緒に居られる存在であることは確かだと思います。最初は祠堂さんの命令でしたが、今では少なからず「獣獄刹(デストロイヤル)」に出場する子分として認めてくれているのではないでしょうか。それ以上の深い絆は、まだあまり感じることができないのですが…(笑)。
――野本を演じる際に心がけていることはありますか?
羽多野 『キリングバイツ』の物語は野本視点で進み、彼の立ち位置は視聴者に近いんですよね。だから獣闘士(ブルート)たちが戦っている時は喋らなくなることもあり、その時は極力存在感を抑えなければなりません。アドリブも、その場の緊迫感を考えて演じたりして。野本というキャラクターは、状況に応じて存在感が異なるんです。だから「その条件に上手く当てはまる」という意味で言うところの「適当」な存在を意識しました。
――気になるキャラクターはいますか?
羽多野 どのキャラクターも凄いのですが、やっぱり三門陽湖です。野本と同じく盤上で頭脳戦を繰り広げる三門財閥のお嬢様ですね。彼女の戦い方が野本と対極的で、自分や獣闘士に対する絶対の自信に王者たる風格のようなものを感じます。彼女が纏うオーラに圧倒されるんですよ! それが『キリングバイツ』における陽湖というキャラクターの存在感だと思います。
あとナレーションを担当されている諏訪部さんが非常に気になります(笑)。普段は優雅な演技をされる方とイメージしていましたが、『キリングバイツ』ではガンガンに攻めた、熱く力強いナレーションを聴かせて下さいます。ご本人も汗だくになって演じられており、諏訪部さんのファンにとっても貴重な作品ではないでしょうか!?
――もし獣化するなら、何の動物が良いですか?
羽多野 リスが良いですかね。人里離れた山の中で外敵に狙われず、静かに暮らすことに憧れます(笑)。お金とか、権力とか、憎しみとかが渦巻く「獣獄刹(デストロイヤル)」とは縁の遠いところで、自然と共存して平和に生きたいです。
――それでは次回、第5話の紹介をお願いします。
羽多野 石田財閥のチームメイト「ヒポポタマス」が秘められた力を発揮する回ですので、どんな戦い方をしていくのか注目です。一方のヒトミは、非常に怖い集団の中に入ってしまいます。これまでのエピソードで角供財閥の獣闘士(ブルート)たちが、「獣獄刹(デストロイヤル)」が始まる前から悪巧みをしている場面がありましたが、そのトラップが少しずつ明らかになっていきます。そして、お待たせいたしました! ついに我らが「コブラ」の登場です! 僕を含め原作ファンの男性の皆様は序盤で「頑張れ、『コブラ』」と思ったことでしょう(笑)。収録現場でも「コブラ」を演じる吉野さんが、一度絡んだら放さないという「コブラ」の恐ろしさを演じていますので、ヒトミたちがどうやって戦っていくのか見どころですね。是非楽しみにして頂きたいと思います!
――最後に視聴者へメッセージをお願いします。
羽多野 いつも『キリングバイツ』を応援してくださる皆様、本当にありがとうございます。やはりバトルものなので、現場の熱量が凄まじいです(笑)。これからますますヒトミたちの戦いが激化していきます! 野本も翻弄されながら、ヒトミに自分の命を預けておりますので、そんな彼の姿を見て「ププッ」と笑って頂けたら幸いです。僕自身もオンエアを非常に楽しみにしていますので、一緒に応援していきましょう! これからもよろしくお願いいたします!
羽多野 「獣獄刹(デストロイヤル)」が始まり、獣闘士(ブルート)たちの活躍が見どころの一つだと思います。野本は日本の社会を裏から牛耳っている財閥に属する、頭脳戦に長けた歴戦の出資者(プレイヤー)たちと同じ土俵に立ち、どう「獣獄刹」を戦い抜けば良いのかヒトミに教えてもらいます。そして彼らが編み出した作戦が「思考停止作戦(オペレーション・アンシンク)」です! 実際に戦うヒトミが自分を動かす野本に対して画面越しに指示を送るという、全く頭脳を使わない作戦なのですが、本来「獣獄刹」は獣闘士と出資者2人1組の戦いなのに、野本が自分の命運を完全にヒトミに投げている部分が驚きでした!
でも原作ファンの羽多野渉的には、ヒトミとジェロム本郷の第一戦(ファーストバウト)にも注目して欲しいです。ここで「ラーテル」の底知れない強さが見られます。さらにヒトミは、他の獣闘士を上回るほど異常な勝気を見せるので痛快です!
――ここまで野本を演じきてのアフレコの感想はいかがですか?
羽多野 野本を演じるにあたり、全編を通して苦労はありませんでしたね。野生に対する驚きや恐怖を素直に表現しました。彼と同調しながら「凄いな!戦っているなぁ!」と震えながら見ていたと思います(笑)。第4話での「獣獄刹(デストロイヤル)」の会場は、平凡な彼にとっては異世界なので、ひたすら翻弄されていました。そこで素っ頓狂な声を上げるのか、逆にシリアスなリアクションを取るのかに関しては繊細に考えさせて頂きました。
またディレクターさんと相談して「思考停止作戦(オペレーション・アンシンク)」という台詞までの前振りをカッコよくすることで、お芝居と言葉の内容にギャップが生まれて、原作の村田先生にも喜んでもらえました!
――アフレコ現場の様子はいかがでしたか?
羽多野 僕もそれなりにキャリアを重ねてきたため、他の作品の収録では、中間辺りの年齢にいることが多いんです。ところがこの現場は先輩が多く、そんな方々が第一声から個性を出してくるので、聴いていて鳥肌ものでしたね。キャラクターに吹き込まれる一言一言に感動してしまい、改めて「声優になってよかった」と感じる現場でした。そんなピリッとした空気の中で僕は、野本として緊張感のない声を上げなくてはならず、非常に緊張していました(笑)。
――先程原作ファンというお話もありましたが、そんな羽多野さんから見て、アニメになって印象が変わったキャラクターはいますか?
羽多野 三門陽湖の印象がだいぶ変わりました! 演じられている潘さんの魅力が加わったからですかね。リアクションも凄くて、原作の色っぽさをさらに飛び越えていました。他のキャラクターも本当に素晴らしいキャスティングで、配役がどれもピッタリなんですよ。特に家中さん(岩崎役)の「コングラチュレーション!」という台詞が不気味で、夢に出てきそうなくらい怖かったです。この現場で、ベテラン声優さんたちが本気で楽しみだしたらこんな凄いお芝居になるのかと見せつけられました(笑)。
――第4話は野本の「ヒトミにお任せ感」が発揮された回ですが、信頼関係という面で、野本にとってヒトミはどのような存在ですか?
羽多野 そもそも第1話で野本とヒトミはひどい出会い方をしていて、あの時殺されていてもおかしくなかったんですよね。けれど生かしてくれたヒトミは、野本にとって全てを捧げるに値する存在になったのだと思います。その後も野本の命を守ってくれていますしね。逆にヒトミにとっての野本は、この時点では全くわからないです(笑)。でも一緒に居られる存在であることは確かだと思います。最初は祠堂さんの命令でしたが、今では少なからず「獣獄刹(デストロイヤル)」に出場する子分として認めてくれているのではないでしょうか。それ以上の深い絆は、まだあまり感じることができないのですが…(笑)。
――野本を演じる際に心がけていることはありますか?
羽多野 『キリングバイツ』の物語は野本視点で進み、彼の立ち位置は視聴者に近いんですよね。だから獣闘士(ブルート)たちが戦っている時は喋らなくなることもあり、その時は極力存在感を抑えなければなりません。アドリブも、その場の緊迫感を考えて演じたりして。野本というキャラクターは、状況に応じて存在感が異なるんです。だから「その条件に上手く当てはまる」という意味で言うところの「適当」な存在を意識しました。
――気になるキャラクターはいますか?
羽多野 どのキャラクターも凄いのですが、やっぱり三門陽湖です。野本と同じく盤上で頭脳戦を繰り広げる三門財閥のお嬢様ですね。彼女の戦い方が野本と対極的で、自分や獣闘士に対する絶対の自信に王者たる風格のようなものを感じます。彼女が纏うオーラに圧倒されるんですよ! それが『キリングバイツ』における陽湖というキャラクターの存在感だと思います。
あとナレーションを担当されている諏訪部さんが非常に気になります(笑)。普段は優雅な演技をされる方とイメージしていましたが、『キリングバイツ』ではガンガンに攻めた、熱く力強いナレーションを聴かせて下さいます。ご本人も汗だくになって演じられており、諏訪部さんのファンにとっても貴重な作品ではないでしょうか!?
――もし獣化するなら、何の動物が良いですか?
羽多野 リスが良いですかね。人里離れた山の中で外敵に狙われず、静かに暮らすことに憧れます(笑)。お金とか、権力とか、憎しみとかが渦巻く「獣獄刹(デストロイヤル)」とは縁の遠いところで、自然と共存して平和に生きたいです。
――それでは次回、第5話の紹介をお願いします。
羽多野 石田財閥のチームメイト「ヒポポタマス」が秘められた力を発揮する回ですので、どんな戦い方をしていくのか注目です。一方のヒトミは、非常に怖い集団の中に入ってしまいます。これまでのエピソードで角供財閥の獣闘士(ブルート)たちが、「獣獄刹(デストロイヤル)」が始まる前から悪巧みをしている場面がありましたが、そのトラップが少しずつ明らかになっていきます。そして、お待たせいたしました! ついに我らが「コブラ」の登場です! 僕を含め原作ファンの男性の皆様は序盤で「頑張れ、『コブラ』」と思ったことでしょう(笑)。収録現場でも「コブラ」を演じる吉野さんが、一度絡んだら放さないという「コブラ」の恐ろしさを演じていますので、ヒトミたちがどうやって戦っていくのか見どころですね。是非楽しみにして頂きたいと思います!
――最後に視聴者へメッセージをお願いします。
羽多野 いつも『キリングバイツ』を応援してくださる皆様、本当にありがとうございます。やはりバトルものなので、現場の熱量が凄まじいです(笑)。これからますますヒトミたちの戦いが激化していきます! 野本も翻弄されながら、ヒトミに自分の命を預けておりますので、そんな彼の姿を見て「ププッ」と笑って頂けたら幸いです。僕自身もオンエアを非常に楽しみにしていますので、一緒に応援していきましょう! これからもよろしくお願いいたします!